天辺
天辺の霧を
右往左往と長いこと
それはそれは丁寧に、
進んでしまって
あとからぽっかり気づいて
だめだなあ だめだなあ と言いながら、
あるはずなのに見るのを忘れていた地面を、
使ってたはずがすっかり宙に空いてた足を、
慌てて探して取り戻す。
ふぅと一息ついた頃、
必要な歯車が戻ってきても
それはなんだかわたしではないようで。
根っこはいつもわかっているから、
もう一度確かめて、
地面と足をぽっかり忘れて
天辺をまた考え始めてしまう
天辺の わたしのいきたいところへ
右往左往と微笑んで 行けるように
地面、そして
そこから生えて わたしの心につながる足。
ちゃんと一緒に、
歩いたり飛んだりしていこう。