sunlionfield’s diary

日々のその ごちゃまぜな まるごとを、味わう。

機微たる趣

「機微たる趣」

とは、先日のテレビ番組で椎名林檎さんがおっしゃっていたこと。

林檎さんの生んできた、数々の名曲と、その独特のメロディーラインの謎を解き明かそうってことで、これまたありがたいことに友人が録画していてくれたんです。

 

なるほどーーと思うこと、意外、、!と思うこと、様々ありましたが、

つくづく思うのはやっぱり美しい方だなあ、、。ということ。

かわいいとかきれいって言葉よりも、美しい人って言葉が合う。

 

Twitterなど、匿名のつぶやきから曲作りのヒントを得ていると言う。世間や当たり前に踊らされない方だというイメージがあったので、SNSを見ているというのはちょっと意外でした。

朝は元気に通勤して行ったのに、仕事帰り道には人生辞めたいと言っている人がいるのが現実。日々の忙しなさや、ひょんなことで沈む心、そんな飾られていないリアルな心に寄り添えるものでありたい。

(確かに。InstagramTwitterの投稿の系統の違いはよく言われるもの。リアリティーのない薄っぺらなキラキラよりも、完全にきれいではなくとも葛藤の見える暗闇のほうが、ずっとずっと心に届く気がする。)

 

林檎さんの曲を聴く中で、こんなことまで言わなくてもいいのに、、とよく思う自分はきっと、自分の野性的な心の部分や世間の明るいとは言い切れない部分に、なるべく近づかないように、徹底的にいろんなことを選んでこれまで生きてきたのだろうなあ、なんて思ったりもします。それが良い悪いではなく、感じるものを素直に受け止めていきたいと思う。

 

悩み、さみしさ、不安感、どうしようもなく襲ってくる負の感情とされそうな諸々を、

弱さがゆえに感じるのだ強く生きろと言われそうな感情の諸々を、

人間の魅力を最大限に称えて、正直に歌える椎名林檎さんのことが、私は大好きで大好きで、尊敬してやまないです。

その曲作りの思いとアーティストとしてのすごさを知った今、なおさら改めて尊敬です。

 

人の日常に寄り添える歌でありたい。

 

女性の毎日のサントラになりたい。

 

子宮で音楽をかく。

 

そう言う林檎さんのストレートな言葉が、なんのきれいごとにも聞こえない理由は、きっとそこにあるのだろうと。

 

そのまま言葉がぐっと私の体に入り込んできた日でした。

 

メンヘラなんて言葉がある今の時代、心を叫ぶに叫べない人がどんどん増えているんだろうなあと思ったり。そりゃあ強く生きなきゃなときも、乗り越えないといけないことがあるときもありますが、さみしいのも、不安が絶えないのも、多分人として当たり前のことですね。

 

淋しさを知っているというのはいいなあと。

どうしようもない不安感に支配されてしまうことだって、

なかったことにする必要もないなあと。

些細なことで嘆くのもわるくないなあと。

 

きっと、そのぶん、なにか、わかることやできることがあるんです。

 

誰かのために。

 

そう思えます。

 

そして何より、このメロディーです。

薔薇が咲いたかと思えば、暗闇の井戸に落ちたみたいな、

仮面をかぶったかと思えば、指の隙間から世界を見たくなるような、

もう動けないかと思えば、足を伸ばして自分の足裏でるんるんと歩いている。

 

わたしであることの自信がみなぎってくる感じ。いや、自分の知らなかったわたしが出てきたがっている感じ!

 

人生の、人の生きる核に触れるような椎名林檎さんの曲が大好きです。

 

小さい頃から聴いていたバレエ音楽からも影響を受けているそう。フランス語も歌詞によく出てきますものね。

 

いや、歌詞もいいな。(笑)

歌詞まで挙げだしたらきりがないので。

はい。ご存知の通りです。全部いいんです。

 

そしてきっと、椎名林檎さんが歌うから、演出するから、良いんだなあとひしひし感じてます。

 

今度は吉本ばななさんについて語ろう!!!

 

ぜひ、聞いてみてくださいね。