sunlionfield’s diary

日々のその ごちゃまぜな まるごとを、味わう。

夏 心は裸足

サンダルの素足と

薄手の袖のワンピースから、

夜風が伝わる。

 

 

帰り道

 

 

薬局、居酒屋、本屋さん、

 

満月になりかけの月、夏の空の星、葉っぱ、

 

わたし、サンダル、音楽、進む自転車

 

すべて

 

夏の夜の闇に包まれている。

 

        ざわざわ、葉っぱのかおりがする

        あ、 虫。

 

夏の夜の暗さは、暗さとは思えない。

 

信号のカラフル、光る看板、屋台の暖簾、

車のライト、赤、オレンジ、自動販売機、

 

ぜんぶぜんぶ、ただ 夏の夜へと向く。

 

せつないような、なつかしいような

一瞬にして消えそうな、ずっと 残るような

 

胸が きゅっ となる。

 

そんな、感覚に落ちるのが本当に不思議。

 

 

 

 

バイトに行く前、信号を踏み出すところで

 

       あっ、しまった。

 

        と思った。

 

夏のにおいだった。

 

とくに夏祭りの。

 

いろんな気配が入り混じり、ごった返す。

感情は先を行き、体が後から追いつく。

 

一斉に張り巡らす情景の数々

 

そして名付けることのできない、曖昧で無数な感情

 

そんな そんな あの日の この日の

夜のような この空の色と風。

 

 

どんな宿題も勝てっこない。

 

どんなラブソングも

一切の戸惑いなしに歌えてしまう。

 

落ち込んでいたはずがふと気づいたら

心が浮き足立っている。

 

 

笑って、泣いて、語り明かして、

それでも足りない。

 

 

そんな夏の日々が、もうそこに。

 

夏の夜道の心は、

いつも裸足がいいね。

 

わたしは夏の盛りに生まれたから、

夏を迎えてもう20回目

 

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